ブックタイトル食用油脂入門改定3版
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食用油脂入門改定3版
第1章第1 章 油の歴史1油の歴史1 大昔のあぶら? 古代の油脂の利用 油脂の食習慣は人類の始まりと同時とみてよいだろう。なぜなら、狩猟にせよ採取にせよ、食生活を営むことにより食料中に含まれる油脂を炭水化物、たん白質とともに摂取していたからである。とくに、動物を食する生活では、獣の体脂肪がいわゆる脂身の形で目に見えるあぶらとして摂取されていたと考えられる。 油脂そのものの使用については、旧石器時代のラスコーやラ・ムートの洞窟でランプが発見されていることから、食用より灯火として利用されていたことがうかがわれる。このほか、防寒用として体に塗布したり、皮膚組織の損傷を癒したりするために用いられていたようである。? 植物油の利用のはじまり 搾油した植物油が利用されたのは、オリーブ油あるいはごま油がはじまりとみられている。 オリーブ油も塗布用に使われ、古代エジプト人は水浴後に油を身体に塗布した。王ファラオは就任に際して油を注がれる儀式があり、アステカの王は戴冠式前に寺院で油を塗布したとされている。クレオパトラの物語にはオリーブ油がよく登場する。 ごまはモーゼの時代以前にエジプト人が栽培していた。ごま油は中国で5000年の歴史があり、燃やして煤すすから墨を作ったと記されている。紀元前1世紀には、ヨルダン地区のナバディア王国で、ごま油が重要な特産品の一つであったといわれている。